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執筆者の写真行政書士 平野雅啓

警備業認定申請

更新日:2023年7月30日

新規に警備業を始めようという場合には都道府県公安委員会の認定を受けなければなりません。公安委員会に認定の申請をしないで、又は公安委員会から認定の通知を受ける前に警備業を営んだ場合は100万円以下の罰金に処せられます。


警備業法の定義では「警備業者」とは、都道府県公安委員会の認定を受けて警備業を営む者をいい、「警備業」とは「警備業務」を行う営業をいい、「警備業務」とは警備業法第2条第1項1号から4号のいずれかに該当する業務で、他人の需要に応じて行うものをいうとされています。他人の需要に応じて行うものが「警備業務」に該当しますので、自家警備は警備業法でいう「警備業務」に該当しません。従って自社の施設を自社の従業員に警備させるとか、工事現場の交通誘導を工事業者自身が自己の従業員を使って直接行うのは警備業務に該当しませんので公安委員会の認定を受ける必要がありません。


警備業法に規定される警備業の認定を受けるためには次のいずれにも該当していない必要があります。法人の場合は、その役員全員(取締役、執行役、業務執行社員やこれらに準ずる者のほか、顧問や相談役などの名称を問わず法人の業務を執行する社員や取締役と同等以上の支配力を持っていると認められる者も含まれます)も以下の1から7までに該当しないことが必要です(これは10に規定されています)。

また、取扱う警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者を選任して常駐させる必要があります(9の規定)。


1.成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ないもの


2.禁固以上の刑に処せられ又は警備業法の規定に違反して罰金刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者


3.最近五年間に、警備業法、警備業法に基づく命令の規定若しくは処分に違反し、又は警備業務に関し他の法令の規定に違反する重大な不正行為で国家公安委員会規則で定めるものをした者


4.集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者


5.暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第十二条若しくは第十二条の六の規定による命令又は同法第十二条の四代二項の規定による指示を受けた者であって、当該命令又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの


6.アルコール、麻薬、大麻、アヘン又は覚せい剤の中毒者


7.心身の障害により警備業務を適正に行うことができないものとして国家公安委員会規則で定めるもの


8.営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者(その未成年者が警備業者の相続人の場合は、法定代理人が1から7までに該当しない場合は除かれます)


9.営業所ごと及び当該営業所において取り扱う警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者


10.法人でその役員のうちに第1号から第7号までのいずれかに該当する者があるもの


11.集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者が出資、融資、取引その他の関係を通じてその事業活動に支配的な影響力を有する者


警備業を営もうとする者は、上記のいずれにも該当しないことについて、都道府県公安委員会の認定を受けなければなりません(警備業法第四条)。この趣旨は、他人の生命、身体、財産に対する事故等の発生を警戒し防止するという警備業務の重要性に鑑み、不適格業者を公安委員会の事前の確認によって排除しようということにあります。

この認定を受けようとする者は、その主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に認定申請書を内閣府令で定める書類を添付して提出しなければなりません(警備業法第五条)。


申請に必要となる書類

1.申請書

2.法人の場合定款の謄本

3.登記事項証明書

4.役員全員と警備員指導教育責任者の履歴書

5.役員全員と警備員指導教育責任者の本籍記載の住民票

6.役員全員と警備員指導教育責任者の身分証明書

7.役員全員と警備員指導教育責任者の登記されていないことの証明書

8.役員全員と警備員指導教育責任者の診断書

9.法人又は個人用と警備員指導教育責任者の誓約書

10.警備員指導教育責任者資格者証の写し


申請の際には審査手数料23,000円が必要となります(北海道公安委員会手数料条例39)。警備業認定申請の審査の標準処理期間は40日と定められています。


行政書士事務所オフィスMでは、警備業認定申請に係る申請書の作成や必要書類の収集から申請手続まで承っております(診断書など、当職では作成したり代理できないものもあります。事前にご説明させていただきます)。

また、当事務所に認定申請をご依頼いただいた場合は、服装の届出や護身用具の届出、警備業務開始の届出までサポートいたします。


警備業認定申請業務は旭川市内・近郊だけでなく北海道旭川方面公安委員会の管轄地域に対応致します。


お問い合わせは行政書士事務所オフィスMホームページからメール・電話で受付けております。

ホームページは下のリンクからどうぞ。



公安委員会の認定自体は、要件を満たしてさえいれば認定証が交付されますが、認定を受けて警備業務を開始した後には管轄する警察署の警察官による立ち入りがあり、この立ち入りで備付書類に不備などがあると警備業法違反として営業停止や最悪の場合には認定の取り消しという処分を受けることになってしまいます。公安委員会から処分を受けている警備業者のほとんどは備付書類の不備か警備員に対する教育義務違反です。


しかし、日々の業務に追われて備付書類の作成や管理が後回しになってしまい、立ち入りの前に手付かずの書類整理で大変な思いをしたり、警備員の教育になかなか手が回らずに、教育期終了のギリギリになってようやく現任教育をやり終えた、ということはありませんでしょうか?


当事務所では、警備業サポートも承っております。

警備員教育の実施(法定教育時間として扱えます)、年間教育計画・月間教育計画や警備員名簿、教育実施簿などの作成・管理の補助をはじめとした警備業者様・警備員指導教育責任者様の業務サポートの他、5年に一度の認定証の更新、警備請負契約書の確認や契約書作成のほか、マニュアルや関係書類の作成など、警備業者様のサポート業務をご提案致しております。


サポート業務の内容や料金など、詳細につきましてはホームページをご覧下さい。

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